わかば鍼灸院研究所

わかば鍼灸院の研究ブログ

瀉法鍼と邪専用鍼の使い分け

7月5

瀉法鍼は硬結のある部分に用いるのが良い。

邪専用鍼は表面柔らかくグジュグジュして、リンゴのあたり傷のような部分に用いるのが良い。

鍼の太さと初学者向きのてい鍼

1月14

昨年末に、鍼の太さと初学者向きのてい鍼を尋ねるメールをいただきました。

その方にはお返事したのですが、もしかすると他の方にも役に立つかもしれませんので、ブログに私の考えを載せたいと思います。

◎鍼の太さについて

てい鍼の太さについても以前、調べたことがあります。太くなるほどパワーが強くなる傾向にあるようです。パワーが強くなるほどよいのかというと、そうでもなくパワーが強いとすぐに変化が出るため、より慎重に鍼を扱う必要があります。
しかしパワーが強いため悪血などで気が停滞し動きにくいものには、効果的だと思います。
◎初学者におすすめのてい鍼
一概には言えませんが、やはり本の中で紹介している森本式てい鍼の太さ、長さが一番扱いやすいのではないかと思います。長いと手技をするときに扱いにくい時があります。手にもよりますが、あまり長すぎないほうがよいのではと思います。

森本式てい鍼とは違いますが、私の師匠である二木先生が考案した二木式てい鍼もあります。このてい鍼は竜頭の部分が平らになっていて、二木先生が示指を伸ばして気が流れやすくなるようにと考案した鍼です。太さは太いのですが、この太さによって折れ曲がりにくいのでてい鍼に慣れていなければ扱いやすいかもしれません。

 

 

 

邪専用鍼の使い方 深部の邪を取る方法(備忘録)

10月26

邪専用鍼のタッピングする速さを変えることによって、様々な深さの邪に対応できる。

遅いと深い邪、速いと浅い邪。しかし鍼が邪の深さに到達していないといけない。

邪の所見は硬い。表面が軟らかくても中を探ると硬いものは、邪が沈んでいる。

この場合は、始めに深いところの邪に対して処置をする。その後、邪が何段階かに分けて浮いてくる。そのたびごとに深さ(タッピングの速さ)を変えて、邪を取り除く。

打診術の応用。

 

 

てい鍼の手法-気を抜く手法-

1月11

本の中では、てい鍼の手法は衛気の手法、営気の手法と転換手法を載せてありますが、てい鍼でも毫鍼のように様々な手法で補瀉が行えます。

本の中での瀉法は、営気の手法で陰気を補って実を瀉すという方法ですが、ここで紹介する方法は直接、気を抜いてしまいます。

手法の仕方は、てい鍼を通常の持ち方とは逆に持ち、竜頭の部分を皮膚に接触させます。

気は太い側から細い側へと流れる性質があるので、接触しているだけで気は抜けますが、速やかに効果を出したいときは捻転の補瀉を使います。

捻転の補瀉は、時計回りに回せば気が入る補で、反時計回りに回せば気が抜ける瀉になります。

ですから竜頭を皮膚に接触させて反時計回りに回転させるとすぐに気が抜けます。

この手法は、浅いところの熱を取るのに有効です。

私は口内炎の治療の時によく用いています。

治療法は、口内炎ができている部分の外の皮膚に熱感が感じられます。この熱感部を探し手法を行います。手法は熱感がとれるまで行います。熱が抜けると口内炎の痛みがかなり軽減し、治りも早くなります。

舌にできている場合は、直接できないので、地倉穴や熱感の反応が出ているツボに同様に手法を行います。

この治療以外にも皮膚表面の熱が停滞している部分には有効ですのでお試しください。

 

てい鍼の長短による違い

8月24

以前の記事で、てい鍼の材質や太さによる違いは書きました。

今回は長短による違いを書いていきます。

太さが同じで長さが異なるてい鍼を二組使って調べると、長いと気が届く距離が長く、短いと短くなるようです。

てい鍼は刺すことはできませんが、使う鍉鍼の長さによって深くまで影響を及ぼすことができるということが言えそうです。

ただし気をつけなければいけないのは、深くしようと思っていなくても深く刺さってしまうということです。

具体的には、衛気を補いたいのに少しでも傾いていると深く刺さってしまって、営気まで影響を及ぼし瀉法になってしまうということが言えます。

人によって気の強さは異なりますから、気が届く距離というのは変わると思いますが、もし今使っている鍼でどうしても衛気の手法がうまくいかない場合は、鍼の長さを短くしてみるのも良いかもしれません。

 

てい鍼の作用

7月26

てい鍼は刺入できませんが、深部にも効果を及ぼすことができます。

ただそのとき気をつけることは、鍼を皮膚に深く押しつけないことです。

表面の気が動けば深部の気もだんだんと動き始めます。

深くすると表面の気が虚し気の動きが停滞します。

邪気が停滞していれば、 気が動くことによって体外に出てきます。

だから無理に深部の気を動かそうとしないほうがよい結果が得られます。

てい鍼の材質

6月15

セミナーやメールでよく質問をいただくのが、鍉鍼の材質による違いについてです。

基本的に材質は治療者が使いやすいと思う材質でよいと思うのですが、初めて購入するときは判断に困ると思いますので、試してみて得た情報を書いていきたいと思います。鍉鍼を購入するときの参考にしてください。

現在販売されているてい鍼の材質は、金、銀、銅、亜鉛があります。セットになったものが販売されているので、これを使って試してみました。

まず金について、手触りは銅のてい鍼より若干太めになっていて、銅よりも持ちやすい感じがしました。また滑らかなので抜鍼などの操作がしやすいです。エネルギーの質は波動が微細で人体に優しい感じがします。補の性質があり、寒や虚の人に適しているように感じます。

銀は、太さは銅のてい鍼と変わりません。手触りは金や銅よりも柔らかい感じがします。エネルギーの質は波動は金と同様微細ですが、性質は反対で熱や実を取るのに適しているように感じます。

銅は、太さは標準的です。手触りはちょうどよい堅さで扱いやすいです。エネルギーの質は波動は金や銀よりも粗大な感じはしますが、肉体のエネルギーに近い感じがします。どちらかというと補の性質があり寒や虚の人に適しているように感じます。

亜鉛は、太さは標準的ですが、手触りは非常に柔らかく少し力を入れると折れ曲がってしまいます。エネルギーの質は波動は銅同様粗大です。どちらかというと銀と似たような性質があり熱や実の人に向いているように感じます。

以上が基本的な性質ですが、補瀉の性質はあるものの使い分ける必要はなく、衛気と営気の手技がきちんとできていれば問題ありません。私の臨床では、銅と金のてい鍼を使っています。これは使い分けているのではなく、金鍼は使いやすいけども1本しかないためベッドごとに違う鍼をおいているだけです。両方そろえればいいのですが、銅のてい鍼でも十分に効果が出るので、材質にはこだわっていません。

初めててい鍼を用いる方には、銅のてい鍼を勧めています。銅のてい鍼は値段が手頃で、堅さや太さが扱いやすいので試しに使ってみたいと思う方には最適です。財布に余裕がある方は、金や銀を選ぶといいかもしれません。亜鉛は材質が柔らかすぎるのであまり勧めていません。しかしこれも銅と一緒に使って+-で気の流れを改善させる治療法には使えます。

どうぞ、この記事を参考に自分に合うてい鍼を選んでください。