脉と尺膚(備忘録)
脉と尺膚の対応
脉浮: 尺膚は温かみがあり、上に上がってくるような感じがする。
脉沈: 尺膚は少し冷感を感じ、下に吸い込まれる感じがする。
脈遅: 尺膚がやや弛緩した感じで皮膚に勢いがない
脈数: 尺膚がやや緊張した感じで急いでいる感じ
脉滑: 尺膚表面滑らかで水っぽい?
脈ショク: 尺膚表面のざらつき 治療し気が巡ると滑らかになる。
脉弦: ?
脉実: 尺膚を診察している手をやや沈めると押し返すような盛り上がりを感じる。
脉と尺膚の対応
脉浮: 尺膚は温かみがあり、上に上がってくるような感じがする。
脉沈: 尺膚は少し冷感を感じ、下に吸い込まれる感じがする。
脈遅: 尺膚がやや弛緩した感じで皮膚に勢いがない
脈数: 尺膚がやや緊張した感じで急いでいる感じ
脉滑: 尺膚表面滑らかで水っぽい?
脈ショク: 尺膚表面のざらつき 治療し気が巡ると滑らかになる。
脉弦: ?
脉実: 尺膚を診察している手をやや沈めると押し返すような盛り上がりを感じる。
腹診部位は難経流の配当。
腑は陽であるため、気の部分すなわち体表面の状態を診る。
臓は陰であるため、血の部分乃ち筋まで手を沈めて状態を診る。
精気が充実していればつやがあり、引っかかりなく手が滑らかに動く。
各臓の気血津液の状態は、六部定位の脈の配当の位置で、菽法脈診の該当する臓の深さで脈状を診る。
望診、腹診共に状態は一致する。
腹診は血の部分、すなわち陰の部位で臓の状態がわかる。
・臓は濃い色、腑は薄い色
・肝・胆=青、心・小腸・心包=赤、脾・胃=黄、肺・大腸=白、腎・膀胱=黒、三焦=赤黒
・始めに最も病んでいる色、治療すれば次の色が現れる
・仰向けで寝てもらっている時、顔面全体を見るが、鼻の上の辺りを白目の部分で見る
・明るい、細かい粒子、爽やかな風が流れるようになれば良し、肩奥まで緩む、皮膚潤いつやが出る
・違う経、経穴は暗くなる、停滞する
命門の火とは、腎間の動気ともいわれ、陽気の大元のようなものです。
命門については、難経では右腎であると言っていますが、歴史的には両腎の間にあるや両方の腎を指すなど、今でも場所は定まっていません。
私は少し意識して人を見ると、体の中央に明るい光があるように感じます。この光は暖かく気持ちの良い感じです。
これは実際にその人をみるだけでなく、テレビなどの映像や写真を通しても分かります。
この明るい光は生存している人のみに感じるもので、お亡くなりになった人には感じずに光のあった場所が空虚な感じがし、その人の存在感というのを感じなくなります。
感覚的には、生存している人は立体的に感じ、お亡くなりなった人は平面的に感じます。
わたしはこの光が命門の火ではないかと思っています。
難経八難には「いわゆる生気の原は、十二経の根本を謂うなり。腎間の動気を謂うなり。これ五臓六腑の本、十二経脈の根、呼吸の門、三焦の原、一名守邪の神なり。故に気は人の根本なり。」とあります。
すなわち腎間の動気は生命活動をしていく大元のエネルギーだと言っています。
生存している人には感じられ、お亡くなりなった人には感じられないということと一致しているように思います。
このエネルギーは、体の中央に強く感じますが、体全体に存在していて、健康なところは光が満ちて明るく感じ、病んでいるところは暗く感じます。
この全体に満ちている光が三焦の原気といわれるものではないかと思っています。
治療をしていると患者さんの体から様々な邪気が出てくるのを感じることがある。
黒い煙のようなものだったり、ネバネバした色の汚いものなど、治療をして気が巡ると体外に出てくる。
湿邪が関わっているものは、ネバネバして黄土色っぽい、動きが遅い、これがあるとなかなか気が巡らない。
寒邪が関わっていると青い冷気、ちょうどクーラーの風のように感じる。動きを見ているとおもしろい、入ってきたところから出て行くようで、足底から出たり、肩の辺りから出たりする。胃腸が冷えていると腹から出る。
熱邪が関わっていると赤く感じる。痛みがひどいと静電気のようにビリビリ感じたり、稲妻のように電気が放出される感じがある。
黒い煙のようなものは、気が停滞しているところからでる。ほこりっぽい感じがする。また黒くても粘性があり重い感じのものは悪血と関わりがあるように感じる。
表裏関係にある経脈は、治療する前は虚実の関係になっていることが多い。
また絡穴には表裏関係にある経と同じ虚実の反応が現れている。
どちらかの虚実を治療すると表裏関係にある経の反応もなくなることが多い。
古典にある表裏経の治療は、このようなことから導き出されたのかもしれない。